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風景34427

22日には、阿部尊美氏の個展『風景34427』を観に外苑前へ。
http://www3.tky.3web.ne.jp/~takaplce/html/info.html

今回の作品『風景34427』は、阿部さんが抱いている東京タワーへの思いと、変化していく周囲の状況や人々の思い等を写真の形で並列に展示する演出で相対化した上で、その向こうにある、阿部さんが本質的に問題視している部分を隠喩として浮かび上がらそうという試みだったように思う。

しかし残念ながら、それは成功しているとは言えなかった。
阿部さんからDMを頂いて一番最初から気になって考えていたタイトル『風景34427』の‘34427’は何を指しているのか会場で伺ってみたところ、「昨年までに自殺した人の総計です」(参考資料:H16年7月発表 警察統計資料より)との事で、恐らくこの作品『風景34427』では、メタファーにあたるその自殺者数の謎こそが最重要テーマになるはずなのだが、私にはそれを全く察する事ができなかったし、あとで行われたトークショウの様子を見ていても、その時会場にいらした殆どの来場者にもそれは感じ取れていなかったように思う。

原因とおぼしきものを考える。
多分それは「東京タワー」に対する思いが人それぞれだからだろう、と思う。
たとえ同じ時代を生きる同世代の日本国民が捉える「東京タワー」というシンボリックな塔に対してであろうと、思いは十人十色で不思議はない。
逆に言うと、阿部さんの「東京タワー」への思いが非常に個人的なものだからこそ、この方法では共通の感受を引き出すのに無理があるのではなかろうか、という事になる。
個人的な思いが強いこと自体は全く悪いことではないし、
大きなメッセージを孕んでいる可能性も高い。
だからこそ、そこをポイントに普遍的な作品へ昇華する方法もある…。

「人それぞれの内面にまで踏み込む強度のある作品にするには、多分、リサーチと表現のアイデアが足りないんじゃなかろうか…」とか、久しぶりにいろいろ阿部さんと話してきたが、マイペースでコツコツとご自分の作品を発表し続けている阿部さんと、何年もかけてやっと一つ何か出来るか出来ないかの私などは比べものにならなない。

この日の私の感想は、「阿部さんは偉いなあ、私もガンバロウ。」だった。

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Eitp

  • Author:Eitp
  • Et in terra pax is an theater-performance team formed by the performer Kohya Arimura(有村肯弥) in 1991.
    This is solo project of her.
    The project is combine the silent solo performance with the border transgressive space created by music, art, video, text and lighting, in order to show a manifestation of consciousness and sensitivity.
    And continue to produce a solo stage of her is reading+sounds+Scenic art of a new style in recent.

    "Et in terra pax, hominibus bonae voluntatis."
    〈And peace in the earth, for the good faith people.〉

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