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🔵 Project "tmd" 概要

※Project "tmd" プレスリリースより3ページ目のみを
 抜粋して掲載します。
 「Project "tmd" とは何か」が説明されています。
 お目通しいただけましたら幸いです。
                                        

▪︎ プロジェクト概要

Project ”tmd” は、音楽に憧れた有村肯弥が、国境も言語も超えて大切な誰かに伝えたい歌のような思いを、病床から遺言のごとく何語でもない言葉で語り、その音声ファイルを個性的かつ意志ある8人の音楽家へ託して、インターネット内のやり取りのみで作品として紡いでもらうという、プロジェクト自体がコンセプチュアル・メディア・アートとなる作品です。

現代社会においては大切な人との繋がりこそがとても重要で、その方々へ対して語りかける言葉は最も強く、本質的な表現の在り方なのではないか、という考えに到った上で有村が組成したProjectで、昨年12月22日を皮切りに第1弾楽曲を発表後、毎月22日にその都度別の音楽家による、同じコンセプトで同じ音声音源の楽曲をコンスタントに発表し続け、本年7月の第8弾をもって楽曲部門を完結しました。
発端となる音声音源「to my dear」は、親しい誰かへ心から語りかけるように、ラフに、まるで手紙のような気持ちで録音された、有村自身のみによる音声音源です。

本Projectは、7つの楽曲と1つの動画作品だけでなく、有村自身による『コンセプトノート』とも連動しています。
何も知らされないまま音声音源「to my dear」を渡された音楽家たちは、そこから自由に音楽を制作し、ラフスケッチの段階で一旦有村へレシーヴします。
それを受けた有村が作品にタイトルを付け、そのタイトルと楽曲を元に概念(コンセプト)を文章にまとめ、Et in terra pax の公式ブログへ毎回投稿します。

さらに、音声SNS「Clubhouse」内にて、有村自身が企画制作しているブロードバンドラジオ番組『ℕ𝔼𝕋 ℝ𝔸𝔻𝕚𝕆 ・ ℝ𝕆𝕊𝔼ℍ𝕚ℙ𝔼ℝ𝕊』においては、有村が何語でもない言葉で、伝えたいことをオーディエンスへ語りかけ続けるという、5分間のみの音声パフォーマンスを毎日12:30から遂行し、本プロジェクトへ “リアル(現在)” を反映させています。

その3つの連動したものが、コンセプチュアル・メディア・アート作品『Project ”tmd”』であり、『Project ”tmd”』から音楽部分のみを抽出したものが、本アルバム『AMO - Music from Project "tmd"』となります。

多くの皆様の心へ届きますよう、願っております。


▪︎ Project ”tmd” YouTube 公式プレイリスト
『All music content』※楽曲は発表日順です
https://www.youtube.com/playlist?list=PLVQxt8zdAspkCWVKrkXDTX2HhqXlnJ6mR
 

 

 ※AMOとは
  フランス語・スペイン語・エスペラント語では「愛」
  イタリア語・ラテン語で「私は愛する」
  ポルトガル語の「愛する」
  スペイン語の「主人、持ち主」
  ハワイ語では「煌めき」








🔵 楽曲『 i love you, forever. 』コンセプトノート

i love you, forever. jpg

《歌詞について》※全曲共通

どこの国や地域の言語でも、必ずそれぞれの言葉が「記号」として成り立っているものですが、そのように認識されている「記号」を除いて、"言語として解読できないもの" にすることで、声の抑揚や話している人の感情、または雰囲気のみで、何を言おうとしているのか表してみる、伝えてみる、という試みです。
これまで演出面において、独自の世界観を作った上で「メタ朗読」を行ってきた私ですが、日本語のテキストを読むにしても、その語りが音楽的に聴こえることを切要としてきた者としては、今回の手法をぜひ音楽として表現してみたいと考えました。
その手法を用いることによって、「国境を越える」という「音楽の特性」へ、さらに近づいた "新しい言語" のように、Audience の皆さんへ受け取っていただければ嬉しく思います。



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《タイトルと内容について》


(ただいま執筆中です。しばらくお待ちください。)





 『 i love you, forever. 』ー 永遠に愛す ー

▪︎ i love you,forever. - Kohya Arimura https://youtu.be/amHZTm_XbPI




〈with Special thanks and respect to KoheiI Sakae for his musical big cooperation.〉

▪︎ Kohei Sakae https://nekon-t.info/sakae-kohei-20/








🔵 映像作品『 Encephalon chat 』コンセプトノート

encephalon chat

《歌詞について》※全作品共通

どこの国や地域の言語でも、必ずそれぞれの言葉が「記号」として成り立っているものですが、そのように認識されている「記号」を除いて、"言語として解読できないもの" にすることで、声の抑揚や話している人の感情、または雰囲気のみで、何を言おうとしているのか表してみる、伝えてみる、という試みです。
これまで演出面において、独自の世界観を作った上で「メタ朗読」を行ってきた私ですが、日本語のテキストを読むにしても、その語りが音楽的に聴こえることを切要としてきた者としては、今回の手法をぜひ音楽として表現してみたいと考えました。
その手法を用いることによって、「国境を越える」という「音楽の特性」へ、さらに近づいた "新しい言語" のように、Audience の皆さんへ受け取っていただければ嬉しく思います。



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《タイトルと内容について》


『 Encephalon chat 』ー 続く頭の中での会話 ー


とても話したい誰かが、そこにいない時、
どうしても会いたいのに、どうしても会えない時、
あなたは “脳内でその人物と会話” してみることが、あるでしょうか…


ー 脳内で誰かと話す ー

一般的に「脳内会話」と呼ばれるそれは、専門分野では「内部的対話 / 内的言語 / 内部モノローグ」等の名称を以て現象として語られていますが、人々が内部的に会話するかどうかは個人の経験や状況によって異なるため、それを日常的に行う人の割合を統一的な数値で示すのは難しいとされ、脳科学、脳神経科学、心理学が安定した進歩を辿る今日でさえ、「脳内会話」の実態を掴む道のりは険しいと言われています。

「脳内会話」は、自らの心を意識的にコントロールする研究の第一人者として知られる心理学者 Ethan Kross 教授の著書『Chatter』によると「内省」を意味するものであり、それによって身につけたスキルは、どんな困難をも乗り越える助けとなり得るとの記述があります。
しかしその後の堅実な研究により、苦痛を感じている際に内省を試みても、それは有害無益で仕事のパフォーマンスを低下させ、適切な判断力の働きを阻害したり、暴力性・攻撃性の助長や、人間関係に悪影響を及ぼすこと等が明らかになっただけでなく、その人自身のメンタルや体調悪化のリスクを高めることもある、ということが新たに判ってきました。

脳内で相手と話し続ける人の場合、その行為には、言語処理、記憶、注意、推論などの脳機能が関与し、なお且つ、脳の異なる領域や神経回路網が協力しなければ実現され得ないくらい、複雑なプロセスを経て行われているそうです。
精神状態や心理状態は個人によって異なりますが、それらには脳の神経活動や神経伝達物質のバランスが関与していると考えられ、脳内の神経細胞(ニューロン)が電気信号と化学物質を使って情報を伝達し、それによって思考や感情が生じている事は、もはや自明とされています。
そして脳のキャパシティーを多く用いたそれら機能を日々酷使するということは、先に申し上げたように、良くも悪くも、その人自身に多大な影響を与えているであろうということは、想像に難くありません。

そのようにして生じた脳内空間で繰り返される誰かとの会話は、おそらく既に、その人のパーソナリティーを形成する大切な時間となっているのではないでしょうか…
そしてもしかすると、実際会って会話するより、脳内ではよりダイレクトで純度の高いカンバセーションが可能なのかもしれません。
想定した相手と脳内にこもり、想像による受け答えを続けて紡がれた時間の中で、その人は成長し、癒され、苦悩し、喜び、憎み、… あらゆるプロセスが血肉となってその人をさらに形作っていくのでしょう…
想定した相手との誰にも邪魔されない時間の中で、相手との未来を夢想し、関係を育み、幸せを得るのかもしれません…
その行為は相手への愛着の表れかもしれませんし、
あるいは長い時間と労力をかけた、未来へのシミュレーションなのかもしれません。
そこを出て、対象と対峙する時が来ますように…
彼の頭の中へ、対象からの願いが届きますように…

“ いつの日か僕の想像は、すべて現実に変わります。”

▪︎ Encephalon chat - Kohya Arimura feat. Tomoko Sugimoto https://youtu.be/jThVkZ4IlbA





〈with Special thanks and respect to Tomoko Sugimoto for her video & sound big cooperation.〉

▪︎ Tomoko Sugimoto vimeo https://vimeo.com/tomokosugimoto
▪︎ Tomoko Sugimoto instagram
  https://www.instagram.com/tomokosugimoto/



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杉本智子さんから制作メモをいただいています。

「有村さんのsoundソースを聞いた時、声の音や息で区切られている "bitのようなもの" として伝わってきました。
bitとはコンピューター上での "情報の世界最小単位" のことですが、そのデータを映像と組み合わせたら...そう映像は "粒子" のようなものであると考えます。映像に何が写っているかということにとらわれない映像を作り、映像も音もここに現れたbitや粒子が瞬間集い蠢いては、また次の瞬間消滅するような... さらにはどうしても集ってしまう何か...
それらと一緒に居ながら映像と音を編集しました」


杉本さんの本質的心象と偶有的属性を備えた物体映像、そして瑞々しいエディットにより紡がれた音声が織りなす、絶妙な作品世界をご堪能ください。














🔵 楽曲『 RECONSTRUCT 』コンセプトノート

RECONSTRUCT アートワーク

《歌詞について》※全曲共通

どこの国や地域の言語でも、必ずそれぞれの言葉が「記号」として成り立っているものですが、そのように認識されている「記号」を除いて、"言語として解読できないもの" にすることで、声の抑揚や話している人の感情、または雰囲気のみで、何を言おうとしているのか表してみる、伝えてみる、という試みです。
これまで演出面において、独自の世界観を作った上で「メタ朗読」を行ってきた私ですが、日本語のテキストを読むにしても、その語りが音楽的に聴こえることを切要としてきた者としては、今回の手法をぜひ音楽として表現してみたいと考えました。
その手法を用いることによって、「国境を越える」という「音楽の特性」へ、さらに近づいた "新しい言語" のように、Audience の皆さんへ受け取っていただければ嬉しく思います。



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《タイトルと内容について》


(ただいま執筆中です。しばらくお待ちください。)


inoueさんから楽曲の制作メモをいただいています。

「いただいた声のファイルを聴いて、言葉や音楽的な決まり事から解放されたものを創りたいと考えました。
拍子も拍も、テンポも自由でありながら、成立させてみたい。
それは、これまでの社会ですり込まれてきたきた様々な常識から解放されるようなものになったら良いなという思いの曲です。」

hajimeinoueさんの見事な変拍子とポリリズムをご堪能ください。


 『 RECONSTRUCT 』ー 再び構築する ー

▪︎ RECONSTRUCT - Kohya Arimura https://youtu.be/jThVkZ4IlbA




〈with Special thanks and respect to hajimeinoue for his musical big cooperation.〉

▪︎ hajimeinoue https://hajimeinoue.net/







🔵 楽曲『 Le tout, Et tout. 』コンセプトノート

Le tout, Et tout. image


《歌詞について》※全曲共通

どこの国や地域の言語でも、必ずそれぞれの言葉が「記号」として成り立っているものですが、そのように認識されている「記号」を除いて、"言語として解読できないもの" にすることで、声の抑揚や話している人の感情、または雰囲気のみで、何を言おうとしているのか表してみる、伝えてみる、という試みです。
これまで演出面において、独自の世界観を作った上で「メタ朗読」を行ってきた私ですが、日本語のテキストを読むにしても、その語りが音楽的に聴こえることを切要としてきた者としては、今回の手法をぜひ音楽として表現してみたいと考えました。
その手法を用いることによって、「国境を越える」という「音楽の特性」へ、さらに近づいた "新しい言語" のように、Audience の皆さんへ受け取っていただければ嬉しく思います。



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《タイトルと内容について》


(タイトルを急遽変更したことにより、ただいまコンセプト文を書き直しています。今しばらくお待ちください。)








 『 Le tout, Et tout. 』ー ありったけ、そしてすべて。 ー

▪︎ Le tout, Et tout. - Kohya Arimura https://youtu.be/f2OOAm9gf7E









〈with Special thanks and respect to Sigh Society for his musical big cooperation.〉

▪︎ Sigh Society https://nekon-t.info/sigh-society-diversified-remixes/











🔵 楽曲『 GF pacify my demon 』コンセプトノート

GF pacify my demon


《歌詞について》※全曲共通

どこの国や地域の言語でも、必ずそれぞれの言葉が「記号」として成り立っているものですが、そのように認識されている「記号」を除いて、"言語として解読できないもの" にすることで、声の抑揚や話している人の感情、または雰囲気のみで、何を言おうとしているのか表してみる、伝えてみる、という試みです。
これまで演出面において、独自の世界観を作った上で「メタ朗読」を行ってきた私ですが、日本語のテキストを読むにしても、その語りが音楽的に聴こえることを切要としてきた者としては、今回の手法をぜひ音楽として表現してみたいと考えました。
その手法を用いることによって、「国境を越える」という「音楽の特性」へ、さらに近づいた "新しい言語" のように、Audience の皆さんへ受け取っていただければ嬉しく思います。



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《タイトルと内容について》

本Projrectの楽曲向けコンセプトノートでは、基本的に "人間のこと(=脳のこと)" を語っていきたいと考えています。
対象はこのブログをお読みいただける全ての皆さんですが、中でも自分に近しい人、大切な人へ向けて、そっと伝えることができれば本望です。
この度の楽曲は特に、幻覚や幻聴で恐ろしい経験をなさった方々へ届くと良いなと考えています。

Project《tmd》第4弾楽曲『 GF pacify my demon 』(Girlfriend pacify my demon)は、3月2日には既に滋賀県の森 崇さんから拝受しており、曲調からすぐに、何をテーマにするかは決めることができました。
私は普段から上記のようなことに興味を持っていますので、その中から「幻覚・幻聴」という難しい部分のお話に踏み切れたのは、ひとえに森さんの楽曲が非常に重厚なものであったからであろうと考えます。

本楽曲を無理矢理なにかにカテゴライズすると、アンビエント、ドローン、スポークンワーズ、またはオルタナティヴ、インダストリアル等かもしれませんが、23年来の友人である我々が組むと、音楽的には必然のごとく、映画やパフォーミング・アーツの傾向を示す作品になるような気がします。
いずれにしても、外部音源を一切使用せず、全て「有村肯弥の声」のみを加工して作ってくださっている、というところが特徴的な本楽曲です。



 『 GF pacify my demon 』ー 僕の悪魔をなだめる彼女 ー

彼女が見える
横たわって 浮いている
降りてこない
僕はいつか
彼女を降ろす

...

彼の中の悪魔と仲良くして
深いところへアクセス
彼からいつか
どこかへ行ってもらえるよう
優しく
触れ続ける



▪︎ GF pacify my demon - Kohya Arimura feat. Takashi Mori https://youtu.be/uIf7cZVBpkQ





〈with Special thanks and respect to Takashi Mori for his musical big cooperation.〉

▪︎ Takashi Mori http://www.takashi-mori.com/web/top.html



🔵 楽曲『 Fragments 』コンセプトノート

Fragments.jpg


《歌詞について》※全曲共通

どこの国や地域の言語でも、必ずそれぞれの言葉が「記号」として成り立っているものですが、そのように認識されている「記号」を除いて、"言語として解読できないもの" にすることで、声の抑揚や話している人の感情、または雰囲気のみで、何を言おうとしているのか表してみる、伝えてみる、という試みです。
これまで演出面において、独自の世界観を作った上で「メタ朗読」を行ってきた私ですが、日本語のテキストを読むにしても、その語りが音楽的に聴こえることを切要としてきた者としては、今回の手法をぜひ音楽として表現してみたいと考えました。
その手法を用いることによって、「国境を越える」という「音楽の特性」へ、さらに近づいた "新しい言語" のように、Audience の皆さんへ受け取っていただければ嬉しく思います。



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《タイトルと内容について》  

「 Project《tmd》」第1弾楽曲『 Love to Vision 』と、第2弾楽曲『 In A Dorothy. 』に引き続き、第3弾の本楽曲も、まず「脳」の、取り分け「脳と記憶の関係」から、お話ししようと思います。

ヒトは、物理的な法則に従う生物的な物体 =「脳(=神経中枢)」によって制御されています。
今回取り上げる「記憶」は、その「脳」の中でも最も重要な高次機能のひとつです。

これまで「記憶」とは、「脳」に蓄積されて呼び出され、利用されるものと考えられてきました。
しかし神経科学分野の学術誌『Neuron』(参照:2017年7月19日付レヴュー論文)によると、「記憶」は「脳」に蓄積されるのではなく、「脳=記憶そのもの」である、という研究結果が報告されています。

そして「脳」とは "心そのもの" のことでもありますから、"「記憶」の集積こそがその人自身である" 、ということができます。
すなわちヒトは、 "記憶の断片の集合体” なのです。

ヒトの様々な感覚器官によって "集められた個々の記憶" は、脳の「中枢結合」という機能において、具体的なものをまとめて応用する能力となります。
しかし「脳」を構成している記憶は無数です。
意識的に知覚できるものから無意識的な記憶まで含めると、とてつもなく膨大な数ですので、「中枢結合」でいくら抽象的に圧縮されてもなお、さらに、無数の要素で記憶は成り立ち続けていくのです。

例えば「声」を聴けば、聴覚野が音波を電気信号にコンバージョンして脳へ伝え、記憶としてセーヴし、誰かと一緒にいるときホルモンは、「この人といるのは心地良い」という経験に文脈を添え、脳へ送って記憶します。
全てのあなたの無数の経験は、様々な方法で脳へ送られて「記憶」となり、あなた自身を形成していきます。

『 Fragments 』ー 欠片を集めて ー

本楽曲タイトル『 Fragments 』には、"小さな一片の集合体" や "他の物を砕いてできる部分的な何かの集まり"、という意味合いがあります。

ヒトにとっての想い出とは、断片的な記憶の連続であり、
断片的な記憶の連続こそが、想い出として溜まって行く...

対象へのノスタルジーは、あなた自身によって切り刻まれ、
いびつな追憶と化す場合もあるでしょう。

しかし「記憶」とは、
過去のある時点で活発だった脳の複数の部位の繋がりが、再び活性化するのが典型とされており、
何度でも追想され、
学習を繰り返し、
さらに強固になってあなたを作り続け、
対象への正確さをあなた自身で手繰り寄せたり、
忘れかけていた断片を捕まえて再構築し、
鮮明なイメージで対象を追体験する時間にもなるでしょう。
『 Love to Vision 』で申し上げたように、
「脳」で作られた幻想が真実なら、
それらの時、その対象は、あなたと共に在ります。

ヒトがそのメカニズムを所持できているということは、
脳細胞やシナプス等が、時間を理解できていることによる恩恵でもあり、
「時間」とは、
吃音でしか表せなかったあなたの対象への想いを
柔らかく包み込み、
緩和し、
ともすると消えてしまいそうな "Fragments" を何度でも蘇らせ、
さらにあなたを形成し、
あなたと共にある対象を再び認知させ、
あなたは一人ではないと
呼びかけ続ける、
そんなシステムです。


あなたに大切な人はいますか?...
「その人がいなくなると自分も消滅してしまうのではないか...」と思えるくらい、
あなたの "Fragments" を感受している誰か、が。

▪︎ Fragments - Kohya Arimura - https://youtu.be/wmJhGFemjIw





〈with Special thanks and respect to Satoshi Fukushima for his musical big cooperation.〉

▪︎ Saatoshi Fukushima http://www.shimaf.com/unit_prof.html



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《雑感》

秋田在住の福島諭さんとお知り合いになったのは、第1弾『 Love to Vision 』のpolymoogさん、第2弾『 In A Dorothy. 』の井川恭一さんと同じくSNS上でのことで、共通の友人が9人いたこともあり、時期的には最も早く、どちらからともなく「友達」としてJoinしていた流れでした。

当初から福島さんのプロフィールやご投稿には人としての美しさが強く感じられ、いつも気持ちよくご活動を拝読できており、心の中で応援させていただいているというくらいの漠然とした繋がりでしたが、この度「 Project《tmd》」へのご協力者を選考するにあたり、僭越ながらお声を掛けさせていただいたところ、ご参加をご快諾いただき、本作『 Fragments 』のような清麗で繊細な、アーティストとしての福島さんらしい作品をご提供いただく運びとなりました。

福島さんの制作スタンスはクリアで予想に違わず、このたび音楽という素晴らしいメディアの力を借りて、新しい言語(メソッド)へ挑もうとする依頼者の私へ対し、且つAudienceへ対し、またはご自身へ対して、「 "言葉と音響の関係性" が濃密であるように」と一貫した概念を大切に持ち続け、追求に止まないご姿勢でいらしたので、同志として非常に共感でき、純一無雑さを感じ、心から尊敬してもおります。

人との出会いは偶然であったり必然を感じたり、それぞれの人生が交錯するタイミンングも折々で、不思議でありながら絶対的でもあり、なかなか言い表せない複雑さを伴っていますが、おそらく私ごときが知り得る由も無い、何かしらか大きなものの意思でも働いているのではないかと思われるような、そんな織りで出来ていることには間違いありません。

現在繋がっている有難い知人諸氏然り、この度ご協力くださっている音楽家の皆さま然り、大切なあなたとのご縁と出会いの織りが、全人生の半分の幸運であろうと実感しつつ、心から感謝し、粛々と本プロジェクト「 Project《tmd》」を進めて参ります。






🔵 楽曲『 In A Dorothy. 』コンセプトノート

In A Dorothy.


《歌詞について》※全曲共通

どこの国や地域の言語でも、必ずそれぞれの言葉が「記号」として成り立っているものですが、そのように認識されている「記号」を除いて、"言語として解読できないもの" にすることで、声の抑揚や話している人の感情、または雰囲気のみで、何を言おうとしているのか表してみる、伝えてみる、という試みです。
これまで演出面において、独自の世界観を作った上で「メタ朗読」を行ってきた私ですが、日本語のテキストを読むにしても、その語りが音楽的に聴こえることを切要としてきた者としては、今回の手法をぜひ音楽として表現してみたいと考えました。
その手法を用いることによって、「国境を越える」という「音楽の特性」へ、さらに近づいた "新しい言語" のように、Audience の皆さんへ受け取っていただければ嬉しく思います。



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《タイトルと内容について》

本プロジェクト「 Project《tmd》」第2弾楽曲として、京都の井川恭一さんへ制作をご依頼し、作品を作り進めていただいている中で、第1弾と同じくたまたまフックに現れたのが、この「In A Dorothy」というワードでした。
それは恐らく、私自身が音声音源を録音している作業中、無意識に発したものと思われますが、フックに立ち上ってからタイトルとして検討する段階で意味を調べたところ、このワードについても非常にコンセプチュアルで示唆的な意味を持つものであることが判りました。
「Dorothy」とは、広くは英語圏の女性の名前として知られる名詞ですが、一方でそれは「神からの贈り物」という意味を持つ、形而上学的意味合いの強い言葉になります。

『 In A Dorothy. 』ー 神の贈り物の中で ー

第1弾楽曲『Love to Vision』から引き続き...
もし、起きている全ての事象が脳内における "幻想" なら、我々人間が生きる上で経験する痛み、苦しみ、不安、恐怖なども "幻想" に過ぎないということになりますが、それらの不幸やストレスは、およそ "幻想" では済まされない程、強固な感情的・身体的辛苦を伴います。
しかし人間とはよく出来たもので、それら強固な辛苦に抗うための機能が、実はあらかじめ脳内に備わっているのです。
"幻想" の定義同様、ご存知の方も少なくないそれは「脳内麻薬」と呼ばれており、βエンドルフィン、ドーパミン、セロトニン等が特に良く知られる、神経伝達物質やホルモンのことを指しています。

「脳内麻薬」の存在のおかげで我々は、強固な感情的・身体的辛苦から引き起こされる自殺や自傷等、生物としてのエラーを回避することができるようになります。
すなわち「不幸やストレス」という "幻想" も、それら物質の増減によって左右されているのです。
「脳内麻薬」という明らかな具体的・物質的存在を用い、痛み、苦しみ、不安、恐怖など "負の幻想" から心を遠ざけ、自らの健全なバランスによって命を存える、そのような一驚足らしめる機能を人間はそれぞれ生まれ持っている、という "事実" を、どうかお知り置きください。

それらを調整することによって、様々な不幸やストレスを回避し、制御しつつ、我々は幸せであろうとし、より良く生き抜こうとする... そのために備わった「脳内麻薬」こそが「神様からの贈り物」なのではないかと私は考えています。

「脳内麻薬」はすでに体内にあるもので、血液脳関門の突破を必要としません。
化学的な薬剤やドラッグと呼ばれるもののように外的に補わずとも、自ら作り出すことが出来ます。
人間の体は食べ物でできていますので、食物がとても大事になりますが、その他にも喫することのできる要素がいくつかあります。
その方法のひとつが "音楽" です。

我々は日々を生きるにあたり、上記で述べたような「神様からの贈り物」を意識せざるを得ない音楽的場面と遭遇することが度々あります。
川のせせらぎ、雨の音、鳥たちの歌、子どもが遊ぶ声、台所で誰かが何かを作っている音、エアコンのノイズ、電車が走り、大切な人があなたを呼び、風が渡る音、古今東西の音楽家たちによる素敵なミュージック e.t.c...

強固な辛苦を味わってきた方なら尚更です。
その際「脳内麻薬」などご存知なくても、"音楽を聴くこと" で救われた気持ちになったり、活力が湧いたり、なだめられたような実感をお持ちの方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか...

そのような次第です。

ですから、あなたの好きな "音楽" をたくさん摂取し、脳内物質のバランスを整え、コントロールし、より健やかに幸せに過ごされますよう祈りつつ、私はこのProjectを遂行しています。


▪︎ In A Dorothy. - Kohya Arimura https://youtu.be/H3VGjsdjZH4






〈with Special thanks and respect to Kyoichi Ikawa for his musical big cooperation.〉

▪︎ Kyoichi Ikawa http://www.youtube.com/user/kyoi2kyo









🔵 楽曲『 Love to Vision 』コンセプトノート

Love to Vision


《歌詞について》※全曲共通

どこの国や地域の言語でも、必ずそれぞれの言葉が「記号」として成り立っているものですが、そのように認識されている「記号」を除いて、"言語として解読できないもの" にすることで、声の抑揚や話している人の感情、または雰囲気のみで、何を言おうとしているのか表してみる、伝えてみる、という試みです。
これまで演出面において、独自の世界観を作った上で「メタ朗読」を行ってきた私ですが、日本語のテキストを読むにしても、その語りが音楽的に聴こえることを切要としてきた者としては、今回の手法をぜひ音楽として表現してみたいと考えました。
その手法を用いることによって、「国境を越える」という「音楽の特性」へ、さらに近づいた "新しい言語" のように、Audience の皆さんへ受け取っていただければ嬉しく思います。



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《タイトルと内容について》

「Love to Vision」、楽曲中にそのような言葉が出てきます。
しかし私が自らそう発したワードではなく、音声素材をpolymoogさんへお渡しし、彼が編集作業を行ってくださっているうち、たまたまそう聴こえるフレーズが、曲のフックに現れたものでした。
そのように偶然できた「Love to Vision」というワードは、今回の制作に際して、非常にしっくりくるシンボリックな言葉だと思いましたので、それを枢要とし、タイトルとしたい考えました。
ものつくりにおいては、そのように偶発性を味方につけられると、作為を超えた方向へ作品全体が広がりを見せる可能性が生じますので、今回それが起きたことを私は非常に嬉しく思い、大切な出来事だったと捉えています。

 『 Love to Vision 』ー Visionを愛する ー

脳神経科学の分野において、「すべての現実は脳が作り出した "Vision" (幻想)である。」との研究結果が報告されていることを、ご存知の方も少なくないでしょう。
それは、ベルクソン哲学における生命の本質を把握する上で、最も重要な "意識" の問題とも緊密で、"意識" については、それこそが我々を生かし続ける生物学的メカニズムによって形成されるものである、ということの検証も進められています。
すなわち「脳が作り出した "Vision"」は、我々の "生" を現実に繋ぎ止めるのに必要不可欠な現象である、との推論が立つと私は考えるのです。
人間にとって、その精緻な "Vision" があるからこそ、その人にとっての "現実" もまたリアルに存在し、総体的には "真実" たり得るのではないでしょうか。
ですから臆せず、自分の脳が作り出した "現実=Vision" を、"Vision=現実そのもの" を、愛していきませんか?...
何故ならばその全てが、あなたにとっての "真実" に他ならないのですから。 

▪︎ Love to Vision - Kohya Arimura https://youtu.be/H3VGjsdjZH4






〈with Special thanks and respect to polymoog(ELEKTEL) for his musical big cooperation.〉








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Eitp

  • Author:Eitp
  • Et in terra pax is an theater-performance team formed by the performer Kohya Arimura(有村肯弥) in 1991.
    This is solo project of her.
    The project is combine the silent solo performance with the border transgressive space created by music, art, video, text and lighting, in order to show a manifestation of consciousness and sensitivity.
    And continue to produce a solo stage of her is reading+sounds+Scenic art of a new style in recent.

    "Et in terra pax, hominibus bonae voluntatis."
    〈And peace in the earth, for the good faith people.〉

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