
20日は久しぶりに飯名氏と会った。
このところの多忙から解放され、スタッフさん達と和やかに食事していた彼から仕事の苦労話を聞く。
スタッフの二人も現場に振り回され困憊しきっていた模様。
そんな大変な案件をやり遂げ、談笑しながらタイカレーで労をねぎらっている彼らに会うと、こちらまで安堵する。貴重な人達だと思う。
頼んでいたEt in terra pax作品のDVDを受け取るため、事務所へ移動。
余程忙しかったらしく、それからダビングを始める飯名氏。
ドイツから訪日し、事務所に滞在しているメディアアート・ユニット「ポストシアター」の二人と会う。
あいにく私は体調が悪くマスク姿だったが、挨拶をし、公演を楽しみにしている旨を伝えた。
DVDダビングを待つ間、今後のスケジュールや、このところ私の考えていたことなどを飯名氏と話す。
考えていることがほぼ同じなので、いつも話が早く、今後の方針も問題なく一致。
ダビングが終わり、深夜、飯名氏に車で送ってもらい帰宅。
車中で「エレガントがキーワードだ」などと話す。
争わない優雅さ、礼儀を重んじる優雅さ、必死でもそれを外に出さない優雅さ、つべこべ言わない優雅さ、我慢強さも優雅さ、回りを見る優雅さ、思んばかる優雅さ。...
21日は渋谷Bunkamuraのカフェで、新規に依頼された美容系雑誌のコンテンツについて打ち合わせ。
写真家は須崎祐次氏。編集部に私を紹介してくれたのも彼。
担当者のAさんから内容について説明を受け、やろうとしているイメージについて話す須崎氏。
彼は今‘蝉の抜け殻’に興味が行っているらしく、奇遇な感じ。
この夏は‘蝉’に思いを馳せる人が(自分も含めて)周囲に多かった。不思議だ。
私がこの8月、招かれた下田へ到着して最初に撮った写真が‘蝉の抜け殻’だった事を話す。
雑誌のテーマは「考える、身体。」なのだが、我々のコンテンツは‘昆虫’のイメージを以てそれへ迫ろうということで話をまとめた。
昨晩、飯名氏からダビングしてもらったDVDを渡し、身体の動きについてお二人に説明する。
これまで作ってきた作品のファイルもお見せし、説明しながら、須崎氏との仕事の進め方、アイデア等を話しているうちに、「やっぱ有村さんだと話が早いや!」という有り難いお言葉を頂き、
そんなこんなで、写真が予定よりも大きく、数も増え、私へのインタヴューも増やそうという方向でAさんからご提案頂く。感謝。
面白いフォトセッションになると思う。
今夜から早速、まずは衣装の手配に取りかかる。
コンタクトを取りたいデザイナーにmixiメッセージで連絡を入れてみる。
過去に彼の製作した数々の舞台衣装を拝見しており、毎回唸らさせられていた。
観念的なことを悩んでいる場合じゃない。
自分の新作は暫く置いておいて、とにかくまずはひと月、
このフォトセッションへ向けて奔走しようと思う。